直と・頓と(読み)ひたと

精選版 日本国語大辞典 「直と・頓と」の意味・読み・例文・類語

ひた‐と【直と・頓と】

〘副〙
① 隔てるものがなく、直接に接するさまを表わす語。じかに。直接。ぴたりと。
今昔(1120頃か)二七「ひたと抱付(いだきつき)て」
団団珍聞‐五二五号(1886)「高く称へし念仏の。声諸共にひたと合せし手の」
② もっぱらそのことに集中するさま、その状態であるさまを表わす語。ひたすら。いちずに。はなはだしく。
史記抄(1477)一二「自帰依仏と云もひたと仏をたのむ心ぞ」
多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後「直(ヒタ)と其ばかりを思窮めてゐる胸の中には」
③ 突然その状態になるさまを表わす語。にわかに。はっと。
※俳諧・蕪村句集(1784)冬「こがらしやひたとつまづく戻り馬」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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