相具す(読み)アイグス

デジタル大辞泉 「相具す」の意味・読み・例文・類語

あい‐ぐ・す〔あひ‐〕【相具す】

[動サ変]
連れていく。伴う。
「我をいざなひて―・して、いづくとも覚えぬ所に行きしに」〈今昔・三一・九〉
夫婦になる。連れ添う。
「宰相殿と申す女房に―・して」〈平家・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「相具す」の意味・読み・例文・類語

あい‐ぐ・すあひ‥【相具】

  1. ( 「あい」は接頭語 )
  2. [ 1 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    1. 一緒に引き連れる。伴う。
      1. [初出の実例]「我を倡(いざなひ)て相具て、何(いづ)くとも不思(おぼえ)ぬ所に行しに」(出典今昔物語集(1120頃か)三一)
    2. 維持する。持ち伝える。
      1. [初出の実例]「当流に、亡父の一流を相具して、此道を記て以(もって)、三道をつたへ」(出典:五音(1434頃)上)
  3. [ 2 ] 〘 自動詞 サ行変 〙 夫婦になる。連れ添う。
    1. [初出の実例]「その御母は贈二位讚岐守俊遠とあひぐし給へりければ」(出典:今鏡(1170)四)

相具すの補助注記

[ 二 ]の意では「平家‐二」の「相具しさせて候ものが」のように上二段の例も見られる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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