真名鶴崎(読み)まなづるがさき

日本歴史地名大系 「真名鶴崎」の解説

真名鶴崎
まなづるがさき

[現在地名]真鶴町真鶴

真鶴町東南に突出した半島部分。「吾妻鏡」治承四年(一一八〇)八月二八日条に「武衛自土肥真名鶴崎船、赴安房国方給」とあり、石橋山合戦敗退後の源頼朝が当崎より乗船し安房へ逃れたことを記す。永和元年(一三七五)三月四日義堂周信が「真名鶴ケ崎」のかた(三ッ石)(空華日用工夫略集)、また「北条記」には北条氏綱が、「東国紀行」には宗牧が同地の鵐窟しとどのいわやを見物したことがみえる。

寛文一二年(一六七二)の真鶴村明細帳(県史四)によれば、先端の灯明とうみよう山御林に小田原藩領内全村に割当てた松苗一五万本を三年間で植え、藩御留山とし、監視のために村に山廻り一軒が置かれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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