真島健三郎(読み)まじまけんざぶろう

世界大百科事典(旧版)内の真島健三郎の言及

【工場】より

…しかし,まもなく1901年創業の八幡製鉄所が自社の鉄材で15棟2万6800m2に及ぶ工場を建てている。鉄筋コンクリート構造は明治20年代から紹介され始めたが,最初の鉄筋コンクリート造工場は海軍技師真島健三郎(1873‐1941)設計により佐世保鎮守府構内に建てられた潜水器具庫,第一烹炊(ほうすい)所(ともに1905)である。このように,日本の工場建築は国と軍が先導し開発されていった。…

【柔構造】より

…剛構造rigid structureに対する用語で,1927年ごろから31年ごろにかけて,真島健三郎と佐野利器の間で交わされた柔・剛構造論争によって,建築家だけでなく一般社会の人々にもよく知られるようになった。真島は煉瓦や鉄筋コンクリートの壁体建築は大地震による巨大な力には耐えられず,鉄骨架構の柔軟性をもった建築だけが理論的に地震動に耐えられるものだと主張し,佐野は真島理論は複雑な地震現象を単純化しすぎていて非現実的であり,実務上は静的な設計震度(1924年から市街地建築物法に規定された)を用いて建物をできるだけ剛強に設計すべきだと主張した。…

【鉄筋コンクリート造建築】より

… 日本では,明治後半(1890年代)になると,欧米で建て始められた鉄筋コンクリート造建築の紹介が相次いで行われた。1904年真島健三郎は佐世保鎮守府内のポンプ小屋を,06年には白石直治が神戸和田岬の東京倉庫を,それぞれ鉄筋コンクリート造で建てた。本格的な鉄筋コンクリート造建築の最初のものは,白石直治の東京倉庫G号棟(1910完成)といわれている。…

※「真島健三郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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