真志村(読み)ましむら

日本歴史地名大系 「真志村」の解説

真志村
ましむら

[現在地名]御所市大字まし

名柄ながら村の西、水越みずこし川と百々どど川の扇状地に立地。上増かみまし・下増・たつみ山田やまだの諸垣内よりなる。この地は早くから開けた所で、名柄村との村境に名柄遺跡があり、西南方接続地の俗称塚原つかはらと大字増の小字塔之本とうのもとの二ヵ所から飛鳥時代の古瓦(素弁蓮華文鐙瓦・宇瓦)が検出されたが、寺院跡か瓦窯跡か不詳。

和名抄」の大坂郷(刊本は太坂郷)の地といわれる所で、「日本書紀」天武天皇九年九月九日の条に「馬を長柄杜ながらのもりに看す」とあり、マシは馬司・馬飼の義で、古代牧の存在したことが考えられる。中世、伴田はんだ庄に属し、応永二五年(一四一八)の吐田庄注進文(春日神社文書)に「マシ」の地名がみえる。慶長郷帳に「魔志村」、元禄郷帳に「真志村」、享保郷帳に「摩志村」、天保郷帳に「増村」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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