眼感染症(読み)がんかんせんしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「眼感染症」の意味・わかりやすい解説

眼感染症
がんかんせんしょう

病原体が感染しておこる目の病気の総称。眼瞼(がんけん)(まぶた)では化膿(かのう)菌による眼瞼縁炎(ただれ目)、麦粒腫(ばくりゅうしゅ)(ものもらい)、蜂巣織(ほうそうしき)炎、ウイルスによる眼瞼ヘルペスなどがあり、結膜では細菌性やウイルス性の結膜炎およびクラミジアによるトラコーマがある。角膜では細菌性角膜潰瘍(かいよう)、角膜ヘルペス、角膜真菌症などがあり、角膜感染症が進行して角膜が破れたり、または外傷眼球穿孔(せんこう)して細菌や真菌が眼内に導入され、眼内の炎症がおこると全眼球炎とよばれる。体のほかの部の病巣から病原体が血行性に運ばれておこるブドウ膜の炎症を転移性眼炎という。原虫の一種であるトキソプラスマやサイトメガロウイルスによって網脈絡膜炎がおこるほか、眼窩(がんか)蜂巣織炎、涙腺(るいせん)炎、涙嚢(るいのう)炎などもある。

内田幸男

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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