家庭医学館 「眼筋まひ」の解説
がんきんまひ【眼筋まひ】
これらの筋、神経のなんらかの障害によっておこるのが眼筋まひです。障害された筋が受けもっている作用方向に眼球を動かすことができなくなり、複視(ふくし)(コラム「複視」)が生じます。また、それ以外の正常な筋によって眼球の偏位(位置のずれ)が生じます。これが斜視(しゃし)(「斜視」)です。
原因としては、外眼筋自体の障害、脳神経の障害または脳幹の障害があります。
代表的なものをあげると、外眼筋自体の障害をもたらす疾患には甲状腺(こうじょうせん)疾患、外眼筋炎、筋ミオパチーなどがあります。脳神経の障害をもたらす疾患には腫瘍(しゅよう)、血管障害(糖尿病を含む)、炎症、外傷、重症筋無力症(外眼筋以外の筋が障害されることもある)などが、脳幹を傷害する疾患には腫瘍、血管障害、外傷などがあります。