普及版 字通 「瞋(漢字)」の読み・字形・画数・意味
瞋
15画
[字訓] いかる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は眞(真)(しん)。眞は死(てんし)の人。強い瞋(いか)りによって、はげしい呪霊をもつものとしておそれられた。〔説文〕四上に「目を張(みは)るなり」とするが、眞の形に従う字の系列からいえば、死者の瞋恚を示す字である。
[訓義]
1. いかる、めをみはる。
2. さかんなさま。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕瞋 イカル・イカリ・ハラタツ 〔字鏡集〕瞋 イカル・ハラタツ・ウラム
[語系]
瞋・嗔thjienは同声。嗔は〔説文〕二上に「气なり」と訓する。また塡dyen、鎭(鎮)tien、愼(慎)zjienはみな眞tjienの声を承ける字で、死者を塡(うず)めて、その瞋りを鎮(しず)め、慎しんで斎(いつ)きつかえることを示す。みな一系の語である。
[熟語]
瞋恚▶・瞋怨▶・瞋訶▶・瞋怪▶・瞋喝▶・瞋眼▶・瞋魚▶・瞋決▶・瞋拳▶・瞋嫌▶・瞋詬▶・瞋恨▶・瞋視▶・瞋憎▶・瞋怒▶・瞋波▶・瞋憤▶・瞋▶・瞋眸▶・瞋面▶・瞋目▶・瞋詈▶
[下接語]
張瞋・怒瞋
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報