矢合神社(読み)やあいじんじや

日本歴史地名大系 「矢合神社」の解説

矢合神社
やあいじんじや

[現在地名]虎姫町中野

八相やあい山の南麓に鎮座葦那陀迦あしなだか神を祭神とし、もと八相大明神と称した。旧村社。「延喜式」神名帳にみえる浅井あざい郡「矢合ヤアヒノ神社」に比定される。また物部氏の勢力下にあったことから、その氏神布都努志ふつぬし乃命を祀ったとする説もあり、「東浅井郡志」によれば、当地に置かれた弓削部・矢作部の祖神を祀ったといい、神宮寺は成道寺という。同寺は大安寺三綱紀(東浅井郡志)に「在浅井郡八相山」とあり、僧房一〇宇、天平宝字二年(七五八)創建と伝える。虎姫中野社鉄製籤筒銘に「万寿四丁卯暦九月吉日奉納」とある。「信長公記」元亀元年(一五七〇)六月二二日条に「八相山宮の後」とあるのは当社とみられ、合戦があったことが知られるものの、これ以後の戦火で成道寺とともに焼失したらしい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android