矢田河原(読み)やだがわら

日本歴史地名大系 「矢田河原」の解説

矢田河原
やだがわら

尾張藩の射撃訓練場。鉄砲塚てつぽうづかともいう。「小治田之真清水」には「名古屋の府士、炮術の師家、大筒・石火矢・地雷火等のわざを試る所也。山田川原より矢田川原まで数十町の沙漠にて、烽火・浪煙等をも試み、軍戦の備へをなすの良地なり」とあり、その期間は四月一日より七月晦日までであった(雑志)

雑志」によれば、山田やまだ(現北区)から矢田村へかけての川原であったようであるが、「徇行記」には「稲富平左衛門鉄炮稽古場アリ。元拝領地ナリ。古来ヨリ放炮ノ地ヲ通称矢田河原トイヘトモ、実ハ大幸村界内ナリ。サレバ夏ノ中、放炮ノ課役ハ多ク大幸村カヽリニナリ来レリ」とあり、大幸だいこう村に「鉄炮蔵」が一軒あった(寛文覚書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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