石上布都魂神社(読み)いそのかみふつみたまじんじや

日本歴史地名大系 「石上布都魂神社」の解説

石上布都魂神社
いそのかみふつみたまじんじや

[現在地名]吉井町石上 風呂ノ谷

新庄しんじよう川西岸の大松おおまつ山中腹に鎮座する。旧県社で、「延喜式」神名帳に載る赤坂あかさか郡「石上布都之魂神社」に比定される。「日本書紀」神代上に「素戔嗚尊、乃ち蛇の韓鋤からさひの剣を以て、頭を斬り腹を斬る。(中略)其の素戔嗚尊の、蛇を断りたまへる剣は、今吉備の神部の許に在り」、「其の蛇を断りし剣をば、号けて蛇の麁正あらまさと曰ふ。此は今石上に在す」とあり、祭神は「蛇之麁正之剣」、別名韓鋤といわれる(備陽国誌)。寛文九年(一六六九)の棟札(撮要録)には赤坂郡平岡ひらおか庄大松山布都魂社、宝永七年(一七一〇)の棟札(同書)には平岡庄石上村ふつみたま神社とある。

元禄一六年(一七〇三)の石上村物部肥後の願書(物部文書)によれば、往時繁栄を誇り田一八町余の神領があり、文禄年中(一五九二―九六)にも田畠七町余あったことが代々伝えられてきたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「石上布都魂神社」の解説

石上布都魂神社

岡山県赤磐市にある神社。「いそのかみふつみたまじんじゃ」と読む。延喜式神名帳の石上布都之魂神社に比定される。旧県社。祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)。備前国一之宮。

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