石崇(読み)せきすう(英語表記)Shí Chóng

改訂新版 世界大百科事典 「石崇」の意味・わかりやすい解説

石崇 (せきすう)
Shí Chóng
生没年:249-300

中国西晋官僚。字は季倫。父の石苞は渤海南皮(河北省南皮県)出身の小吏から昇進し魏晋革命に功績を尽くして大官に至った。石崇も才能に富み,父の恩蔭も加わって出世街道を歩んだ。外戚賈謐(かひつ)と結託して,その〈二十四友〉の一人となったが,士人としては徳行に欠け,王愷(おうがい)と奢侈を競った話は有名である。趙王倫らが賈謐を殺すと,倫の権臣孫秀が石崇の愛妾緑珠を求めたが,石崇はこれを拒んで殺された。没収された財産のなかには奴隷800余人,水碓すいたい)30余所が含まれていたという。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石崇」の意味・わかりやすい解説

石崇
せきすう
Shi Chong; Shih Ch`ung

[生]嘉平1(249)
[没]永康1(300)
中国,西晋 (→) の富豪。渤海南皮 (河北省) の人。字は季倫。荊州刺史となった。晋,南朝の高級官吏 (貴族) には富豪が多かったが,石崇はその代表的人物の一人。八王の乱にあい,趙王倫に殺された。

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