石州之内古田兵部少領内郷帳(読み)せきしゆうのうちふるたひようぶしようりようないごうちよう

日本歴史地名大系 の解説

石州之内古田兵部少領内郷帳(古田領郷帳)
せきしゆうのうちふるたひようぶしようりようないごうちよう

二冊

成立 正保四年

原本 明治大学刑事博物館

解説 浜田藩古田氏が元和五年の古田領郷帳を基にして新たに藩領内の村々の年貢徴収を意図して作成した基本帳簿。元和五年の郷帳と異なり、村高・村名の次に日損・水損などの災害による高引、溝代とか寺社などの除地等の書上、以上を差引いた現実の有高、さらに有高に対する取高とその免などが記され、内容は詳細になっている。西方東方の二冊があり、西方帳は那賀郡三五ヵ村・美濃郡四七ヵ村、東方帳は那賀郡三八ヵ村・邑智郡五二ヵ村、両帳合せて計一七二ヵ村が記載される。元和五年の郷帳より村数が増加しているのは分村によるもので、新たに成立した村々には「〇〇村ヘ入ル」などの注記がある。慶安元年の古田氏改易によって本帳は次の藩主松平周防守康映に引渡されている。

活字本 「明治大学刑事博物館資料」第4集。なお同書には慶安元年の古田領小物成帳も活字化されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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