石枕・岩枕(読み)いわまくら

精選版 日本国語大辞典 「石枕・岩枕」の意味・読み・例文・類語

いわ‐まくら いは‥【石枕・岩枕】

〘名〙
① 石の枕。また、岩を枕にすること。岩のそばで旅寝すること。野宿すること。和歌俳諧では七夕に関して用い、天の河原牽牛織女が石を枕にして寝ることにいうことが多い。いわがねまくら。《季・秋》
万葉(8C後)一〇・二〇〇三「あが恋ふる丹(に)の穂(ほ)の面わ今宵もか天の河原に石枕(いはまくら)(まく)
散木奇歌集(1128頃)秋「たなばたのあまの河原のいは枕かはしもあへずあけぬ此夜は」
② 海や川などの中にある岩の群。
壬二集(1237‐45)「あづまぢやしるはのいそのいはまくらしげくもとひてかへる浪かな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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