石蟹郷(読み)いしがごう

日本歴史地名大系 「石蟹郷」の解説

石蟹郷
いしがごう

現石蟹を遺称地とする中世の郷。「和名抄哲多てつた郡石蟹郷の郷名を継いだものか。永享元年(一四二九)の備中国惣社宮造営帳写(池上文書)によると、「国衙御領」石蟹郷は棟別一間に二〇文を課せられている。吉備津神社の流鏑馬料足納帳によると、「いしか」では康正二年(一四五六)七貫文(路銭三〇〇文)を直納しており、同社の応永元年(一三九四)仮託の惣解文写によれば、石蟹郷から同社へ「文書櫃八十合」が納められている。


石蟹郷
いしがごう

「和名抄」高山寺本に「以之賀」、東急本に「伊波加爾」の訓がある。現新見市に石蟹の地名があり、郷域は同地から高梁たかはし川沿い長屋ながや井倉いくら法曾ほうその地域か。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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