硝酸呼吸(読み)ショウサンコキュウ

化学辞典 第2版 「硝酸呼吸」の解説

硝酸呼吸
ショウサンコキュウ
nitrate respiration

微生物による硝酸還元の一種土壌微生物のある種のものは嫌気的条件もとで,酸素のかわりに呼吸の最終電子受容体として硝酸塩を利用する.その結果,硝酸塩はアンモニアまで還元されるが,Micrococcus denitrificansなど脱窒素細菌は分子状窒素まで還元し,放出する.[別用語参照]脱窒

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の硝酸呼吸の言及

【呼吸】より

…(2)この定義を拡張し,無酸素条件下で分子状酸素の代りに硝酸塩,硫酸塩を最終電子受容体として上記と同様の過程が行われる場合をも含める。これはある種の嫌気性細菌が行う呼吸で,それぞれ硝酸呼吸,硫酸呼吸という。(3)さらに広義には,アルコール発酵や解糖のように,外から最終電子受容体の供給がなくても,基質から生じた化合物の間で酸化還元が行われ,この過程でATPが生成される場合をも含む。…

※「硝酸呼吸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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