祖国復帰運動(読み)そこくふっきうんどう

百科事典マイペディア 「祖国復帰運動」の意味・わかりやすい解説

祖国復帰運動【そこくふっきうんどう】

アメリカ施政権下にあり,嘉手納基地など多くの基地をかかえる沖縄での日本復帰を求める運動。朝鮮戦争など極東における軍事緊張が高まると,アメリカ軍兵士による事故・事件が頻発し,住民の犠牲者が相次いだため住民による返還運動が起こった。1960年沖縄県祖国復帰協議会が結成された。1960年代後半のベトナム戦争により沖縄が最前線基地になると,一層反米・反戦色が強まった。1968年琉球政府の行政主席選挙が行われ,当選した主席が即時無条件全面返還を訴えた。1969年日米首脳会談で安保条約延長と引き換えに沖縄返還が約束された。1971年沖縄返還協定に調印,1972年に返還が実現した。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android