神埼村(読み)かんざきむら

日本歴史地名大系 「神埼村」の解説

神埼村
かんざきむら

[現在地名]神埼町大字神埼

現神埼町のほぼ中央の平野部に位置し、村の西を城原じようばる川が南流する。律令制下の官道や近世長崎街道が通る。

神埼の名はすでに「肥前風土記」に現れている(→神埼郡。「和名抄」の神埼郷はこの村一帯と考えられる。開発の歴史は古く、条里制の遺構が多数残存していることがそれを証明する。神埼郡の郡家の所在地は明らかでないが、一般に郡家の所在地の地名が郡名になることが多いことから、今の神埼一丁目から三丁目辺りにわたる範囲の中にあったものと推測されている(神埼町史)。平安時代のこの地域は神埼庄の中心部で、その宗廟櫛田くしだ宮も度々文献に現れる。

この村はもともと神埼ヶ里から発展したと考えられる。正応二年(一二八九)三月一二日の蒙古合戦勲功地配分状(深堀家文書)に、

<資料は省略されています>

とあり、建武二年(一三三五)六月日付の東妙・妙法両寺寺領坪付注文写(東妙寺文書)に、

<資料は省略されています>

とあり、当時はなか郷のなかにあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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