神足城跡(読み)こうたりじようあと

日本歴史地名大系 「神足城跡」の解説

神足城跡
こうたりじようあと

[現在地名]長岡京市東神足

小畑おばた川の湾曲部内側にもと城の上の地名があり、神足氏が拠った神足城跡に比定される。

神足氏は建武三年(一三三六)足利尊氏の軍勢催促に応じて御家人に列し、同四年八月一六日付の神足左近次郎信朝の石清水いわしみず八幡宮放生会警固役の着到状(「古蹟文徴」前田家所蔵)がある。次いで暦応元年(一三三八)一〇月にも神足信友が足利直義の石清水八幡宮参詣にも着到状を出し、翌月新熊野いまくまの(現京都市東山区)参詣にも着到状を出している(同文書)。神足氏ら御家人は「西岡地頭御家人」と通称されるが、御家人役奉仕の代償として領家職半分を地頭職として与えられたり、下司職・公文職を安堵されている例が多い。神足氏が地頭職をもっていた徴証はないが、戦国時代には小塩おしお庄の下司職をもっており、これがあるいは室町時代を通じての神足氏の存在形態の一つかもしれない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android