神輿振(読み)みこしふり

精選版 日本国語大辞典 「神輿振」の意味・読み・例文・類語

みこし‐ふり【神輿振】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 比叡山延暦寺・奈良興福寺の僧徒が、朝廷への強訴のため、日吉神社春日大社神輿を先に立てて入京したこと。
    1. [初出の実例]「御輿(こシ)(ふリ)」(出典:熱田本平家(13C前)一)
  3. 祭礼のときなど、神輿をかついで振り動かすこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の神輿振の言及

【日吉大社】より

…1071年(延久3)の後三条天皇の行幸をはじめとして,天皇,上皇,女院や貴族の参詣も多く,各社頭には参詣者のために彼岸所とよばれる参籠の施設も用意された。その一方では日吉社の霊威を背景に,武装した比叡山の僧徒たちが神輿をかついで入京し,寺家側の主張を通すための手段としたことは,僧兵の〈神輿振(みこしぶり)〉として有名である。1571年(元亀2)織田信長の兵火によって山上,山下の諸院とともに日吉社も灰燼となったが,豊臣秀吉の援助で復興が開始され,83年(天正11)から1601年(慶長6)の間に上七社の造営がほぼ完成した。…

※「神輿振」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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