祭祀組織(読み)さいしそしき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「祭祀組織」の意味・わかりやすい解説

祭祀組織
さいしそしき

祭祀、まつりを実行するための組織。(1)聖職者・司祭者と一般信徒とを合体しての組織、(2)聖職者のみの組織、(3)一般信徒を中心とした組織、が存する。(1)は神社氏子(うじこ)会など古くより自然に構成されてきた組織である。(2)はその祭祀をより効果的にするため、その祭式、作法、次第などの検討より、聖職者の身分階級職務についての規定、それに伴う淨衣(じょうえ)装束の考慮、諸行事の神学的・教理学的追究より、その教化などについて、さらに後継聖職者養成について、時代・社会の推移とともに、組織内の重要課題として考慮することが要求されている。(3)も、その家父長中心の血縁集団組織、神輿渡御(みこしとぎょ)などに活躍の地縁集団組織があり、さらに特殊信仰を中心として、遠隔地の寺社へ定期的に参詣(さんけい)する講(こう)組織、また共通して神社を所持運営する宮座(みやざ)組織なども含めて、それぞれに時代・社会の変化とともに、その組織の効率化が要求されている。

[鎌田純一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例