私する(読み)ワタクシスル

デジタル大辞泉 「私する」の意味・読み・例文・類語

わたくし・する【私する】

[動サ変][文]わたくし・す[サ変]
公のものを自分のもののように扱う。私物化する。また、ひとりじめする。「公金を―・する」「政治を―・する」
「ゆめ一人の人になその尊き身を―・せしめ給いそ」〈鴎外訳・即興詩人
身勝手に振る舞う。
「御奉公に―・すなと」〈浄・廿四孝

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精選版 日本国語大辞典 「私する」の意味・読み・例文・類語

わたくし‐・する【私】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]わたくし・す 〘 自動詞 サ行変 〙 自分勝手をする。身勝手にふるまう。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「親かたのたしかにしらぬ売がけは死帳に付捨、さまざまにわたくしする事」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)三)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]わたくし・す 〘 他動詞 サ行変 〙 公的なものを自分のもののように扱う。
    1. [初出の実例]「世之学者、各私其師門、互相詆譏」(出典:童子問(1707)中)

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