秉田神社(読み)ひきたじんじや

日本歴史地名大系 「秉田神社」の解説

秉田神社
ひきたじんじや

[現在地名]桜井市大字白河

白河しらが集落南西端に鎮座大己貴おおなむち命・たかおかみ神・豊受比売とようけひめ(あとの二柱はのちの合祀)を祀り、もとは白山神社と称していた。「大和志」が「延喜式」神名帳の城上しきじよう郡「曳田神社二座鍬靫」にあて、「秉田」は「延喜式」享保板本の表記。「和名抄」城上郡に辟田ひきた郷があり、「古事記」雄略天皇段に「引田ひけたの 若栗栖原 若くへに 率寝てましもの 老いにけるかも」の歌謡がみえ、「日本書紀」天武天皇一三年(六八四)五月二八日条に三輪引田君難波麻呂の名がみえ、「続日本紀」神護慶雲二年(七〇五)二月七日条に「大和国人大神引田公足人(中略)賜大神朝臣」とあり、秉田(曳田)神社はこの三輪氏の枝族三輪引田氏が永く祭祀してきたと考えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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