秋元涼朝(読み)あきもと・すけとも

朝日日本歴史人物事典 「秋元涼朝」の解説

秋元涼朝

没年:安永4.5.25(1775.6.22)
生年:享保2(1717)
江戸中期の老中。寛保2(1742)年4月,武蔵国川越藩(埼玉県川越市)藩主就任。延享4(1747)年9月西丸老中(将軍世子家治付)。宝暦10(1760)年4月には,将軍家重引退,家治の将軍職就任に伴い,家治と共に本丸に移り本丸老中となる。しかし,家重時代からの老中酒井忠寄,松平武元らと対立し,明和1(1764)年2月老中辞任。翌2年12月,家治の特命により西丸老中に再任されるも,4年6月辞任。同閏9月出羽国山形(山形市)に転封。現将軍の将軍世子時代からの重臣でありながら,前将軍時代からの老中により追放された稀有な例である。<参考文献>高沢憲治「田沼意次の勢力伸長」(『学習院大学史料館紀要』創刊号)

(安藤優一郎)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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