移民労働者問題[ドイツ](読み)いみんろうどうしゃもんだい[ドイツ]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

移民労働者問題[ドイツ]
いみんろうどうしゃもんだい[ドイツ]

1950年代から 60年代にかけての旧西独の高度成長は,大量の外国人労働者 (主としてトルコ人) により支えられていた。政府は彼らを,やがては帰国すべき「一時的滞在者」として扱う姿勢をとっていたが,多くの者たちはそのまま定住して「移民」となり,ベルリンのクロイツベルク地区のような,自身のコミュニティを形成していった。西欧社会におけるイスラム共同体の存在は,双方にとって初めての体験であり,このことは西欧側には民族・宗教政策の見直しを,イスラム側には「西欧化」の問題を突きつけている。

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