稀覯書(読み)きこうしょ

精選版 日本国語大辞典 「稀覯書」の意味・読み・例文・類語

きこう‐しょ【稀覯書】

茶話(1915‐30)〈薄田泣菫偽書「西教徒が勇猛精進の事蹟を書きとめた稀覯書(キカウショ)から材料を取ったものだ」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「稀覯書」の意味・わかりやすい解説

稀覯書
きこうしょ

世の中に流伝している部数がきわめて少なく、稀(まれ)にしか巡り合うことができない本。希覯書、稀覯本とも記す。覯は見る、出会うの意。珍本、珍書、珍籍、稀本、稀書、秘本、秘笈(ひきゅう)、宝書などとほぼ同義。古写本古刊本などに用いるほか、近代の限定出版本をさしていうこともある。ただし『経籍訪古志』(森立之編・1856刊)、『日本訪書志』(楊守敬著・1897刊)などでは「罕覯之秘笈」「称為希覯」などと表現し、稀覯書という熟語は用いていない。おそらく後年rare bookの訳語として定着したのであろう。

[木村八重子]

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図書館情報学用語辞典 第5版 「稀覯書」の解説

稀覯書

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