稲多村(読み)いなだむら

日本歴史地名大系 「稲多村」の解説

稲多村
いなだむら

[現在地名]福井市稲多町・稲多もと町・稲多しん町・稲多はま

九頭竜くずりゆう川右岸、ふな橋の北詰付近に位置する。南対岸の舟橋ふなばし村の分村といわれ、慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図に「舟橋渡り村」(高三八・五〇六石)とあるのがこの地である。元禄郷帳以降稲多村となるが、正保郷帳ではまだ舟橋渡村として村高三八石余が記され、そのすべてが畠方。これは当村が北陸街道に沿った街村で、舟橋の袂にあったため、宿場として旅人宿や茶屋が軒を連ねたためと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android