普及版 字通 「穏(漢字)」の読み・字形・画数・意味
穏
常用漢字 16画
(旧字)穩
19画
[字訓] おだやか
[説文解字]
[字形] 形声
旧字は穩に作り、(いん)声。〔説文新附〕七上に「を蹂(ふ)んで聚(あつ)むるなり」とするが、その用義例なく、すべて穏便の意に用いる。
[訓義]
1. おだやか、やすらか。
2. 穀物をふみ集める。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕穩 ヲダヒカナリ・ヲダヒニ・ヤスシ・ヤスラカナリ・タヒラカナリ
[語系]
・inは同声。蹂穀の義はあるいはと関係があろう。は〔説文〕五下に「秦人相ひして麥をふを謂ひてと曰ふ」とみえる。穩un、隱(隠)inは声義が近い。隱は呪具の工を上下よりもち、神梯((ふ))の前に神を隠す意。穩はと同系の語であるが、・と声義の関係は知りがたい。あるいは収穫の安穏を祈る意であろう。
[熟語]
穏穏▶・穏駕▶・穏臥▶・穏記▶・穏▶・穏健▶・穏固▶・穏坐▶・穏実▶・穏重▶・穏称▶・穏帖▶・穏身▶・穏審▶・穏睡▶・穏妥▶・穏当▶・穏婆▶・穏便▶・穏平▶・穏歩▶・穏利▶・穏麗▶
[下接語]
安穏・臥穏・舟穏・詳穏・深穏・睡穏・栖穏・清穏・不穏・平穏・夢穏
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報