穴・尻(読み)けつ

精選版 日本国語大辞典 「穴・尻」の意味・読み・例文・類語

けつ【穴・尻】

〘名〙
① あな。ほら。〔易経‐需卦〕
鍼灸(しんきゅう)術で人体に鍼(はり)をうつ箇所をいう。経穴(けいけつ)。壺(つぼ)要所
※全九集(1566頃)七「灸する時其穴ただしからざれば、いたづらに好肉を焼てむなしく痛をこらゆるのみ」
③ しり、うしろ、また器物などの底部をいう俗語
※評判記・秘伝書(1655頃)あしかぶりの事「ゆすりもちとは、いかにも、けつをしめて、身を左右にすりまはしてさすべし」
④ 一番最後をいう俗語。びり。びりっけつ。
⑤ (━する) 男色。
※滑稽本・風来六部集(1780)痿陰隠逸伝「穿寧楽盧舎那仏(ならのだいぶつの)屁眼則個(ケツしやれ)
⑥ 取引相場で、値幅の最低額。底値。また、勘定尻。〔取引所用語字彙(1917)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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