空蝉の世(読み)うつせみのよ

精選版 日本国語大辞典 「空蝉の世」の意味・読み・例文・類語

うつせみ【空蝉】 の 世(よ)

① この世。現世。人の世。
万葉(8C後)三・四六五「虚蝉之代(うつせみのよ)は常なしと知るものを秋風寒み偲(しの)びつるかも」
※万葉(8C後)四・七三三「空蝉乃代(うつせみノよ)やも二(ふた)行く何すとか妹に逢はずて吾(あ)が独り寝む」
② (「うつせみ」を「空蝉」「虚蝉」などと表記してきたところから仏教の無常感と結び付いて) はかないこの世。
古今(905‐914)春下・七三「うつせみの世にもにたるか花ざくらさくとみしまにかつちりにけり〈よみ人しらず〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android