穿つ(読み)ウガツ

デジタル大辞泉 「穿つ」の意味・読み・例文・類語

うが・つ【×穿つ】

[動タ五(四)]上代は「うかつ」》
穴をあける。掘る。また、突き通す。貫く。「雨垂れが石を―・つ」「トンネルを―・つ」
押し分けて進む。通り抜けて行く。
「石は灌木の間を―・って崖の下へちた」〈鴎外青年
人情機微に巧みに触れる。物事本質をうまく的確に言い表す。「―・った見方」「彼の指摘は真相を―・っている」
はかま・履物などを身に着ける。履く。
「夏といえども其片足に足袋を―・ちたり」〈子規・墨汁一滴〉
新奇で凝ったことをする。
「紋も模様も大きに―・ち過ぎて賤しき場もありしが」〈洒・浪花今八卦〉
[補説]3について、文化庁が発表した平成23年度「国語に関する世論調査」では、「うがった見方をする」を、本来の意味とされる「物事の本質を捉えた見方をする」で使う人が26.4パーセント、本来の意味ではない「疑って掛かるような見方をする」で使う人が48.2パーセントという逆転した結果が出ている。
[可能]うがてる
[類語]掘る掘り起こす掘り出す掘り返す掘り抜く掘り当てる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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