突転(読み)つっころばし

精選版 日本国語大辞典 「突転」の意味・読み・例文・類語

つっ‐ころばし【突転】

〘名〙 歌舞伎で、若くて柔弱な色男の役。また、その役者。ちょっと突いたらすぐころびそうな柔弱さをもっているところからいう。
塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉一「磯之丞なんと云ふと突(ツ)ッ転(コロ)ばしがする役だが」

つき‐ころば・す【突転】

〘他サ五(四)〙 突いて転倒させる。つき倒す。つきこかす。つきころがす。
浮世草子好色一代女(1686)三「間なくころさせたしと彼人形をつきころはし」

つっ‐ころば・す【突転】

〘他サ四〙 「つきころばす(突転)」の変化した語。
冷笑(1909‐10)〈永井荷風〉七「辻番小屋の親爺を突転ばして其の儘駕籠に乗って花道へ出る」

つっ‐こか・す【突転】

〘他サ四〙 突いてものをたおす。つきころばす。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)初「この野郎みやアと、おりよをつっこかしやアがったんで」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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