竜前村(読み)りゆうぜんむら

日本歴史地名大系 「竜前村」の解説

竜前村
りゆうぜんむら

[現在地名]小浜市竜前

東は遠敷おにゆう川を隔てて金屋かなや村と接し、西は多田ただヶ岳が北に延びる。鎌倉時代には松永まつなが保に属した。慶長五年(一六〇〇)一〇月一九日付京極高次黒印状(組屋家文書)に京極氏代官組屋六郎左衛門の支配地として「立前村」がみえる。正保郷帳によれば田方一二七石余・畠方一〇石余。

伝承に天正一二年(一五八四)頃まで分国ぶんこく寺・安養あんよう寺・蓮花れんげ寺の三寺があったといい(遠敷郡誌)、集落北側山裾に小字くちなか奥分国寺おくぶんこくじがあり、寺院の所在したことを示す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報