竜勝寺(読み)りゆうしようじ

日本歴史地名大系 「竜勝寺」の解説

竜勝寺
りゆうしようじ

[現在地名]舞鶴市字行永

倉梯くらはし山の西麓にある。瑞雲山と号し、臨済宗東福寺派。本尊阿弥陀如来(坐像)観音菩薩(立像)勢至菩薩(立像)の弥陀三尊で、いずれも鎌倉時代の作といわれ、市指定文化財。中尊の阿弥陀如来体内から、元禄三年(一六九〇)二月一四日付の修理再興札、元禄七年五月八日付の法華経(紙本墨書、竹軸)八巻、元禄七年の十三回忌供養の包紙墨書などが発見された。これらの弥陀三尊は胡麻ごま峠の堂に安置されていたもので、恵心僧都の作とも伝える。

草創については定かでない。


竜勝寺
りゆうしようじ

[現在地名]高遠町大字勝間 滝沢

勝間かつま集落より南へ谷を登ること一二町余の山中にあり、長い参道は松や杉の並木道となっている。曹洞宗雲居山竜勝寺と称し、本尊は聖観世音菩薩の坐像である。

安永八年(一七七九)成立の「木の下蔭」(蕗原拾葉)によれば、「越前国宅良慈眼寺の末、開山雪窓一純大和尚年号不知、其後三世東岩正岳大和尚を中興開山とす」とある。同寺所蔵の武田勝頼朱印状は、勝頼が竜勝寺の寺規を天正八年(一五八〇)閏三月九日に定めたもので、これが文献上の初見である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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