笠着連歌(読み)カサギレンガ

デジタル大辞泉 「笠着連歌」の意味・読み・例文・類語

かさぎ‐れんが【×笠着連歌】

中世以降、寺社の祭や法会に行われ、参詣人などが自由に参加できた、庶民的な連歌。着座した連衆れんじゅ以外は、立ったまま笠もぬがずに句を付けたので、この名がついた。花のもと連歌の流れをくむもの。

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精選版 日本国語大辞典 「笠着連歌」の意味・読み・例文・類語

かさぎ‐れんが【笠着連歌・笠置連歌】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「笠着」は笠も脱がず、着座もしないの意 ) 特定の連衆作者)だけでなく、往来の誰でもが自由に参加、詠吟できる庶民の連歌。おそらく一三、四世紀、寺社の春毎の祭会(さいえ)に行なわれた花下連歌の一形式であろう。江戸時代、寛文年間(一六六一‐七三)、宗因門の南元順(方由)が堺の天神の社前で、また、江戸では松意門の松永亀戸天神でも行なった。かさぎ。
    1. [初出の実例]「近年笠置連哥在之云々」(出典:北野社家日記‐長享二年(1488)六月二三日)

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