第二次産業(読み)だいにじさんぎょう

精選版 日本国語大辞典 「第二次産業」の意味・読み・例文・類語

だいにじ‐さんぎょう ‥サンゲフ【第二次産業】

〘名〙 イギリスの経済学者コーリン=クラークによる産業分類一つ産業構造を明らかにするため産業三つ分類するとき、製造業鉱業建設ガス電気事業などをいうが、鉱業を第一次産業へ、建設、ガス、電気事業を第三次産業へ分類する場合もある。

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デジタル大辞泉 「第二次産業」の意味・読み・例文・類語

だいにじ‐さんぎょう〔‐サンゲフ〕【第二次産業】

英国の経済学者クラークによる産業分類の一。製造業建設業・電気ガス事業などが含まれる。ただし、日本標準産業分類では鉱業を第二次産業に、電気ガス事業を第三次産業に分類している。→第一次産業第三次産業

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「第二次産業」の意味・わかりやすい解説

第二次産業
だいにじさんぎょう

産業を3部門に分類した場合の一区分。日本標準産業分類の大分類では鉱業、採石業砂利採取業、建設業、製造業がこれに該当するが、C・G・クラークの実証研究では第二次産業にガス・電気業などの公益事業も含まれており、逆に鉱業は第一次産業に区分されている。経済成長に伴う工業化過程なかで、産業の比重が第一次から第二次、第二次から第三次産業へと移行することはクラークの法則(あるいはペティの法則)として知られている。日本の場合、全産業(分類不能の産業を除く)に占める第二次産業の就業人口構成比は、1950年(昭和25)の21.8%から1975年の34.2%へと上昇をたどったあと、1980年代を通じて30%台前半の水準で安定的に推移した。その後、1990年代に入り減少基調に転じ、2000年(平成12)に29.8%と3割台を割り込んだあと、2005年は26.6%と低下の動きが続いている。なお、日本標準産業分類において、製造業に分類されていた新聞業および出版業は、2002年の分類の改訂によって、第三次産業に含まれる情報通信業に分類されることになった。

[三浦正史]

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百科事典マイペディア 「第二次産業」の意味・わかりやすい解説

第二次産業【だいにじさんぎょう】

C.クラークの唱えた産業の3分類において,工業,鉱業および建設業からなる産業部門。第一次産業に比べ資本の装備率,労働の生産性が高く,付加価値生産が大きい。先進国ではいずれも第二次産業が発達しており,経済規模の拡大は主としてこの部門がになっている。→第三次産業
→関連項目産業構造産業分類ペティの法則

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