筌蹄(読み)センテイ

デジタル大辞泉 「筌蹄」の意味・読み・例文・類語

せん‐てい【××蹄】

《「荘子外物から》
魚を捕るうえと兎を捕るわな目的が達成されると不要になるもの。目的を達成するために利用する道具手段
物事をするための手引き。案内

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精選版 日本国語大辞典 「筌蹄」の意味・読み・例文・類語

せん‐てい【筌蹄・&JISEDEF;蹄】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「荘子‐外物」の「荃者所以在一レ魚、得魚而忘荃。蹄者所以在一レ兎、得兎而忘蹄」による語。「荃」「蹄」はそれぞれ魚・兎を捕える罠 )
  2. ものを捕える道具で、目的を達したあとは不必要となるもの。目的のために利用する手段。方便の具。
    1. [初出の実例]「安楽可仰而攀、筌蹄可束而棄」(出典:菅家文草(900頃)一一・為平子内親王先妣藤原氏周忌法会願文)
  3. ( 転じて ) 物事の手ほどきとなるもの。手びき。案内。
    1. [初出の実例]「悔は非を改るの筌蹄(センテイ)なり」(出典:集義和書(1676頃)九)
    2. [その他の文献]〔法華文句記‐一上〕
  4. 士大夫が講話の時に持った払子(ほっす)の類。〔南史‐侯景伝〕

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