箱根(町)(読み)はこね

日本大百科全書(ニッポニカ) 「箱根(町)」の意味・わかりやすい解説

箱根(町)
はこね

神奈川県南西部、足柄下郡(あしがらしもぐん)にある町。1889年(明治22)市町村制施行と同時に町制を施行。1954年(昭和29)元(もと)箱根、芦之湯(あしのゆ)の2村、1956年湯本町と温泉、宮城野(みやぎの)、仙石原(せんごくはら)の3村と合併。町域は箱根火山の古期外輪山の嶺線(れいせん)から内部全域を占める。現在中心市街地は湯本、宮ノ下、元箱根の3地区。全町域が富士箱根伊豆国立公園の区域であり、緑の中に箱根二十湯や芦ノ湖畔に観光市街地が発達しており、国際観光地として内外に知られ、年間2000万人を超える観光客が訪れる。町民のほとんどが直接間接に観光産業に結び付いて活動しており、サービス業従事者が就業者総数の約60%で、ホテル、旅館のほか保養所が多い。1989年(平成1)には箱根町観光公社(現、箱根町観光協会)が設立され、観光開発、景観保護、観光施設の管理などにあたっている。三重式火山や生物の自然研究地であるほか、文化財や民俗芸能が多く、文化、スポーツ施設が充実している。旧箱根離宮跡地を中心に県立恩賜箱根公園がある。面積92.86平方キロメートル、人口1万1293(2020)。

[浅香幸雄]

『『箱根町誌』全3巻(1967、1971、1984・角川書店)』


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