築館宿(読み)つきだてしゆく

日本歴史地名大系 「築館宿」の解説

築館宿
つきだてしゆく

[現在地名]築館町 町屋敷・堰下・赤坂・下待井

奥州街道の宿駅で、南の高清水たかしみず宿(現高清水町)より北の下宮野しもみやの宿、沢辺さわべ宿(現金成町)に継立てた。ほか西の真坂まさか宿(現一迫町)を経て出羽に至る仙北通が発し、北東若柳わかやなぎ宿(現若柳町)を経て本吉もとよし郡に通じる道があり、交通の要衝であった。「築館村安永風土記」によれば馬一三一疋。里程・賃銭は寛政元年(一七八九)の宿場定(四冊留)によると、高清水からは二里一九町余で本馬一〇二文・軽尻六八文、下宮野までは二二町余で本馬二五文・軽尻一七文であった。伝馬役を勤めていたためいくらか負担免除があったようで、天保二年(一八三一)の百姓一人前持高帳(「築館町史」所収)によると、町屋敷の弥七の場合、持高七二二文のうち年貢対象は四四二文で、物成二石五斗九升が課されているが、伝馬用捨分として五斗が免除された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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