精嚢(読み)セイノウ

デジタル大辞泉 「精嚢」の意味・読み・例文・類語

せい‐のう〔‐ナウ〕【精×嚢】

男性生殖器の一。膀胱ぼうこう底部後方に左右一対あり、射精管に開口している。粘液を分泌する。哺乳類以外では精子をたくわえるので貯精嚢とよぶ。
[類語]精巣輸精管陰茎男性生殖器

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「精嚢」の意味・読み・例文・類語

せい‐のう‥ナウ【精嚢】

  1. 〘 名詞 〙 男子生殖器の一部前立腺(ぜんりつせん)の後ろ上方で輸精管に付随する左右一対の小さな袋状臓器。精液の一部をなす粘液を分泌する。細管によって輸精管の末端部と合流して射精管となり、尿道に開口する。貯精嚢とも呼ばれるが、精液を貯えることはなく、射精されなかった精子の破壊吸収が主な機能。精嚢腺(せいのうせん)。〔解体新書(1774)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「精嚢」の意味・わかりやすい解説

精嚢【せいのう】

男性の生殖器官の一部で,膀胱(ぼうこう)底部で精管膨大部外側にある1対の紡錘形器官。広い内腔とその周囲を埋める多数憩室からなる。精管末端とともに射精管に開口する。精液貯蔵ではなく,射精されなかった精子の破壊吸収に関係するとされる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「精嚢」の意味・わかりやすい解説

精嚢
せいのう
seminal vesicle

膀胱底で精管から分れる紡錘状の盲嚢で,男性生殖器の一つ。左右1対あり,長さ3~5cm。精液の一部となる液を分泌する。精嚢分泌物は精子のエネルギー源とされている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

USスチール買収問題

日本製鉄は2023年12月、約141億ドル(約2兆2千億円)で米鉄鋼大手USスチールを完全子会社化する計画を発表した。国内の鉄鋼市場が先細る中、先進国最大の米国市場で、高級鋼材需要を取り込み、競争力...

USスチール買収問題の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android