糸目を付ける(読み)いとめをつける

精選版 日本国語大辞典 「糸目を付ける」の意味・読み・例文・類語

いとめ【糸目】 を 付(つ)ける

  1. (たこ)のあがり具合を調節するために、糸目をつける。
    1. [初出の実例]「引こめ、引こみやうが遅いと、片っぱしから糸目を附(ツケ)て、卸(おろ)し凧(だこ)にしてやるぞ」(出典歌舞伎・暫(1714))
  2. 物事をするのに対して制限を加える。多く、打消の形で、金品を思いのままに使うことにいう。一説に「いとめ」は「厭(いと)い目」の意とも。
    1. [初出の実例]「又是れが巧(うま)く行きゃア、謝物(しゃもつ)に糸目(イトメ)は附(ツ)けねえ」(出典:人情本・縁結娯色の糸(1839‐48)二)
  3. さし迫った物事に猶予を与える。〔両京俚言考(1868‐70頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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