紀宝(町)(読み)きほう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「紀宝(町)」の意味・わかりやすい解説

紀宝(町)
きほう

三重県最南端、南牟婁郡(みなみむろぐん)にある町。1954年(昭和29)井田(いだ)、御船(みふね)、相野谷(おのだに)の3村が合併して町制施行。2006年(平成18)鵜殿村(うどのむら)を合併。町名は山海の幸に恵まれた東紀州の町の意。JR紀勢本線、国道42号(熊野街道)が通じる。熊野川河口左岸の鵜殿が中心地区で、成川(なるかわ)地区の熊野大橋によって和歌山県新宮(しんぐう)市と結ぶ。井田地区は熊野灘(なだ)に面する七里御浜(しちりみはま)の一部で、ミカンなどの暖地園芸が行われ、熊野川の支流相野谷川流域は水田の多い農業地帯である。海浜と熊野川沿いは吉野熊野国立公園区域で、観光振興にも力を入れている。面積79.62平方キロメートル、人口1万0321(2020)。

[伊藤達雄]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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