紫の朱を奪う(読み)ムラサキノアケヲウバウ

デジタル大辞泉 「紫の朱を奪う」の意味・読み・例文・類語

むらさきあけうば

《「論語」陽貨から》古代正色とされていた朱にかわり、孔子ころには間色である紫が好まれるようになったところから、まがいものが本物にとってかわり、その地位を奪うことのたとえ。また、似て非なるもののたとえ。

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精選版 日本国語大辞典 「紫の朱を奪う」の意味・読み・例文・類語

むらさき【紫】 の 朱(あけ)を奪(うば)

(「論語‐陽貨」の「子曰、悪紫之奪一レ朱也」から、中間色紫色が正色の朱色に混じると色を濁すという意で) 贋物(にせもの)が本物を乱すたとえ。また、似ているが違うもののたとえ。
徒然草(1331頃)二三八「ただ今御所にて、紫の朱うばふことを悪むと云文を御覧ぜられたき事ありて」

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