紺珠(読み)かんじゅ

精選版 日本国語大辞典 「紺珠」の意味・読み・例文・類語

かん‐じゅ【紺珠】

(「かん」は「紺」の漢音) 手でなでると、記憶を呼び起こすという紺色宝珠。唐の張説(ちょうえつ)が持っていたとして「開元天宝遺事」に見える。転じて、記憶力がよく、よく知っていることの意にも用いられる。
ヰタ・セクスアリス(1909)〈森鴎外〉「表題には生利にも紺珠といふ二字がペン篆書に書いてある」

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普及版 字通 「紺珠」の読み・字形・画数・意味

【紺珠】こんじゆ・かんじゆ

記憶をよびもどすふしぎな珠。〔開元天宝遺事、開元、記事珠〕張(ちやうえつ)、宰相と爲る。人り、一珠を惠す。紺色にして光り、名づけて記事の珠と曰ふ。或いは闕(けつばう)の事るときは、則ち手を以て持して此の珠を弄せば(すなは)ち覺り、心開悟し、事細(きよさい)と無く、渙然(くわんぜん)として曉す。

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