経典崇拝(読み)きょうてんすうはい

世界大百科事典(旧版)内の経典崇拝の言及

【大乗仏教】より

…これらの経典のなかで,彼らは自らの新しい仏教運動を,〈あらゆる人々の救いをめざす大きな乗り物〉という意味をこめて〈大乗〉(マハーヤーナMahāyāna)と称し,従来の旧仏教を〈限られた出家者だけの小さな乗物〉という意味で〈小乗〉(ヒーナヤーナHīnayāna)と貶称した。注目すべきは,〈この経典の四行詩でも,受持・読誦(どくじゆ)・解説(げせつ)し,さらに書写すれば非常な功徳がある〉という旧仏典には見られなかった〈経典崇拝〉を強く打ち出していることである。 大乗仏教の基本的理念は,〈慈悲〉に裏打ちされた〈空(くう)〉――理論的には,あらゆるものはそれ自体の固有の実体をもたない〈無自性〉なるものであり,それゆえ実践的には,なにものにもとらわれない心で行動する〈無執着〉であれ――の立場にあるといわれる。…

※「経典崇拝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android