経過(読み)ケイカ

デジタル大辞泉 「経過」の意味・読み・例文・類語

けい‐か〔‐クワ〕【経過】

[名](スル)
時間が過ぎること。「10年の歳月経過した」
ある時間内の物事進行変化のぐあい。成り行き。「手術後の経過は良好」「試合の途中経過
ある場所段階を通りすぎること。
「即是れ人類まさに―すき階級なり」〈福沢文明論之概略
小さな天体が大きな天体の前面を通過する現象
[類語](1経つ過ぎる経る移る過ぎ去る過ぎ行くけみする/(2成り行き

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精選版 日本国語大辞典 「経過」の意味・読み・例文・類語

けい‐か‥クヮ【経過】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ある場所、段階などを通りすぎること。
    1. [初出の実例]「凡諸司皆先上朝座。後就曹司。不過他処以闕所職」(出典:延喜式(927)一八)
    2. 「僕始めて此地を経過(ケイクヮ)す」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一)
    3. [その他の文献]〔後漢書‐蔡茂伝〕
  3. 時間がすぎてゆくこと。時間をすごすこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「七年は経過せり」(出典:小春(1900)〈国木田独歩〉二)
  4. 物事がうつりかわってゆくこと。また、その状態。なりゆき。〔哲学字彙(1881)〕
    1. [初出の実例]「病気の源因と、経過(ケイクヮ)容体を」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一八)
  5. 天文学用語。
    1. (イ) 天体が子午線を通過すること。正中。南中
    2. (ロ) 小さな天体が大きな天体の前面を通過すること。惑星の月面経過など。

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普及版 字通 「経過」の読み・字形・画数・意味

【経過】けいか(くわ)

通りすぎる。また、なりゆき。〔楽府詩集、清商曲辞三、呉声歌曲三、華山畿、二十五首、二十二〕上の 願はくは君、行雲の如く 時時(じじ)經せられんことを

字通「経」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「経過」の意味・わかりやすい解説

経過
けいか
transit

恒星などが天球子午線を通過すること。これは1日に2回起るが,そのうち一つ南中である。惑星などの太陽面通過 (→日面通過 ) のこともいう。

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