デンマークの作家、アンデルセンの連作短編集。貧しい画家が、故郷を離れて大都会の屋根裏部屋で寂しく暮らしているが、ある夜窓から昔なじみの月が出ているのをみつけて慰められる。月はそれから夜ごとに画家を訪れて、自分が見たことを話してきかせ、画家はその話を書き留めたという構成になっていて、その由来を書いた端書きに続いて、33夜の短いスケッチや物語を収める。初版は1840年で第20夜まで、再版で31夜まで、55年の第4版以降現在の形になった。題材はインド、スウェーデン、グリーンランド、イタリア、フィンランド、アフリカなど世界各地にわたり、散文詩風の短い物語のなかに陰影深く人生を浮き上がらせ、あるいは無邪気な子供のスケッチをし、「胡桃殻(くるみがら)の中のホメロス」と評された。あるものは好個の童話、あるものは深い鋭い人生批評を潜めている。
[山室 静]
『『絵のない絵本』(大畑末吉訳・岩波文庫/川崎芳隆訳・角川文庫/矢崎源九郎訳・新潮文庫)』▽『山室静訳、いわさきちひろ絵『絵のない絵本』(1966・童心社)』▽『平林広人著『アンデルセンの研究』(1967・東海大学出版会)』
発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...
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