絵符・会符(読み)えふ

精選版 日本国語大辞典 「絵符・会符」の意味・読み・例文・類語

え‐ふ ヱ‥【絵符・会符】

〘名〙
江戸時代公家武家など、特権者の荷物陸上輸送する際、その荷物であることを表示した荷札。中期頃から、町人百姓が商荷を送るのに借用し、または詐称のものを用いる者が多くなったため、幕府はしばしば禁令を出してこれを取り締まった。伝符(でんぷ)
※雑俳・柳多留‐一二(1777)「いのししに笹りんどうのゑふを立て」
② 荷札。
※行き暮れて雪(1979‐82)〈野坂昭如〉二四「古道具屋の店先きに、無造作に置かれ、小荷物会符みたいな紙に二千円の値が記されていた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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