絶えす(読み)タエス

デジタル大辞泉 「絶えす」の意味・読み・例文・類語

たえ・す【絶えす】

[動サ変]絶えるようになる。なくなる。尽きてしまう。
「かがり火にたちそふ恋の煙こそ世には―・せぬほのほなりけれ」〈篝火
[動サ四]絶えるようにする。たやす。
「花を摘み、かうを―・さず」〈浮・五人女・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「絶えす」の意味・読み・例文・類語

たえ‐・す【絶】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙 絶えてしまうようになる。きれるようになる。絶える。尽きる。
    1. [初出の実例]「常陸なる奈佐可の海の玉藻こそ引けば多延須礼(タエスレ)あどか多延世(タエセ)む」(出典万葉集(8C後)一四・三三九七)
    2. 「心惑ひのたえせぬもあいなきに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 絶えるようにする。なくする。思い切る。絶やす。
    1. [初出の実例]「我等肉食をたえしては、身命助かり難し」(出典:寛永版曾我物語(南北朝頃)一一)
    2. 「香を絶(タヘ)さず」(出典:浮世草子好色五人女(1686)五)

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