絽刺(読み)ロザシ

デジタル大辞泉 「絽刺」の意味・読み・例文・類語

ろ‐ざし【×絽刺(し)】

日本刺繍ししゅうで、絽織りの透き目に色糸を刺して布目を埋め込み、模様を作るもの。袋物・帯・草履の表などに用いる。絽刺し縫い。

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精選版 日本国語大辞典 「絽刺」の意味・読み・例文・類語

ろ‐ざし【絽刺】

〘名〙 日本刺繍で、生絽(きろ)の布目を拾って縫潰しに刺すもの。また、その刺繍をすること。袋物、札入などに用いる。
大川端(1911‐12)〈小山内薫三八「絽刺(ロザシ)の煙草入」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「絽刺」の意味・わかりやすい解説

絽刺
ろざし

日本刺繍の一技法。練らない絹の織り地 (生絽) の織り目に絽刺糸で多彩な模様をつくる。織り目を拾う手法で,簡単でだれにもできる幾何学模様のものから,下絵の上に複雑な模様を刺す熟練を要するものまである。江戸時代には公家武家子女の間で紙入れなどに使われ愛好されたが,今日でも財布ハンドバッグなどの小物から帯や額などまで,独特の強さと気品が珍重されている。

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